寄稿エージェント:青木 桃子
宿泊や娯楽などのサービス業の入社3年以内離職率は、大卒で50%以上(※1)と、全業界のなかでも最も高い割合である。
サービス業からの転職理由は以下の内容が多い。
- 土日祝休み希望
- シフトが出るまで予定を立てられない
- 専門性をつけたい など
上記の理由はいずれもサービス業界では実現が難しい。そのため、必然的にキャリアチェンジを伴う転職が必要になるのだ。
ただ、サービス職からの異職種への転職は決して簡単ではない。
なぜなら、サービス業は目の前の顧客に対して要望を叶える貢献度の高い職種である一方で、ほかの職種で求められる業務経験が少ないことが大半だからだ。
それゆえに、サービス職からのキャリアチェンジにおいては、カウンターパートという親和性があり、受け入れ間口の広い営業職への転職が有力な候補となる。
しかし、実際は多くの方が営業職に対して、以下のようなネガティブなイメージを抱いている。
- ノルマが厳しい
- 成果が出なければ肩身が狭そう
- 残業が多い
- 飛び込み営業で顧客に強い指摘をされそう など
上記のイメージから、営業職への挑戦をためらう人は多い。
そこで本記事では、サービス職から営業職へ行くべき理由を、活かせるスキル・営業職の魅力・営業の種類など、三つの観点から解説したい。
サービス職から営業職に挑戦すべき理由
前提として、サービス職から営業職に転職したとしても、その後ずっと営業職としてのキャリアを形成しなければならないということはない。
将来的には、「人事職」「企画職」「マーケティング職」などの職種を目指していくことは可能だ。
ただ、人事やマーケティングなどの職種は専門知識や実務経験が求められるという背景から、サービス職から直接キャリアチェンジするのは困難と言わざるを得ない。
そのため、まずはサービス職でのスキルや経験を活かすことができ、なおかつあらゆる職種へ挑戦可能な営業職を、キャリアチェンジの最初の選択肢に選ぶべきなのだ。
たとえ本命ではなくとも、営業職を経験しておくことで、自分が本当に志望する職種へのキャリアを築きやすくなるのだ。
また、当然ながら営業職を経験するなかで、その道を極める方向へ舵を切ってもよいだろう。
サービス業から営業職へのキャリアチェンジは、今後のキャリアを構築する上で最も有益な選択肢といえるだろう。
営業職との親和性と活かせるスキル
サービス職と営業職には、売り上げを追っているかどうかという明確な違いがある。
一方で、カウンターパートの親和性があることから、未経験からの挑戦であっても活躍することは十分に可能だ。
営業職で必要とされるスキル・能力は以下の通りだ。
- コミュニケーション力
- 傾聴力
- ストレス耐性
このようにサービス職が日々業務で使っているスキルや能力が、そのまま営業職へ活かせるのだ。
特にストレス耐性においては、顧客からのクレーム対応や夜勤業務など気づかないうちに発揮されているだろう。
多くの方が想像するよりも、サービス業から営業職への挑戦は難しいものではない。
営業職の魅力
営業職と聞くと、数字に追われている・残業が多いなどネガティブな要素を思い浮かべる人が多い。
実際にサービス職出身の私も、「営業職だけは絶対にやりたくない」と考えていた。
それにもかかわらず挑戦できた理由は、営業職はサービス職以上に顧客への介在価値が高いことに気づいたからである。
営業職の介在価値の高さ
目の前の顧客の課題解決を一気通貫でサポートできることが、営業職の特徴だ。
営業職は、何かしらの課題を持っている顧客に対し、ターゲティング→顧客の課題具体化→課題改善の提案と導入→アフターフォローまで行える。
そのため、顧客の特別な数時間・数日という区切りではなく、全体に携わることができることから、より高い貢献を実現できる環境がある。
また、例えば無形商材の営業では、目の前の顧客の課題を高い解像度で理解し、商材ありきではなく自分の提案力で商談を勝ちとっていくのが基本だ。
商材をベースにしているとはいえ、自分にしかできない価値を顧客ニーズを汲んだ提案によって生み出し、満足いただけるといったやりがいは非常に大きいものだ。
営業の顧客への介在価値の高さは、自己の能力の向上とやりがいに大きく寄与する。
営業職の種類
営業職にはさまざまな手法が存在する。
なかでも今回はサービス職からの転職で経験可能な以下の手法に絞って解説する。
- 新規開拓営業
- テレアポ営業
- 反響営業
新規開拓営業
新規開拓営業とは、これまで全く取り引きのない企業に対し、テレアポやWeb・電話でのお問い合わせベースで開拓先を見つけていく手法だ。
また、「ローラー営業」と称して、エリア内にある見込み顧客に1件1件営業をかける戦略もある。
テレアポ営業
テレアポは、見込み顧客に対してまず電話で営業を展開した後に、実際に対面で自社商品の魅力を伝える。
ファーストタッチが音声のみの伝達手段だからこそ、その分マナー・声のトーン・商品の特徴を簡潔に伝える方法を意識しなければならず、サービス職で培ったスキルを活かせる。
反響営業
反響営業とは、マスメディア・Webサイトなどから問い合わせがあった顧客が対象になる。
すでに商品やサービスに関心を持っている顧客を対象とするため、比較的成約に結びつきやすいというメリットがある。
営業職の種類について、さらに詳しい解説は以下を参考にしていただきたい。
まとめ
サービス職から営業職への転職は、自身の将来の選択肢を広げるための手段だけでなく、顧客へ深く介在できる貢献度の高い仕事に従事できる魅力もある。
多くの人が営業職に抱きがちなネガティブなイメージも、実際はサービス業で培ったスキルを活かせばクリアできるものが多い。
そのため、転職後スムーズに営業職として活躍するのは決して難しいことではないのだ。
ただ、そうはいっても未経験で営業職に転職するのはやはり不安だと感じている人もいるかもしれない。
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