広告代理店からエムスリー株式会社へ。エージェントと「なぜ」を突き詰めた転職活動

広告代理店からエムスリー株式会社へ。エージェントと「なぜ」を突き詰めた転職活動

右:安江様
左:株式会社アサイン シニアエージェント 多田 有花


新卒で広告代理店に入社された安江さん。
自身で手を挙げて部署異動を叶えるなど、自身のキャリアを前向きに歩まれていましたが、より深く顧客の課題を解決していきたいとの思いから転職活動に踏み切りました。

弊社エージェント多田とともに自身の価値観やキャリアに深く向き合った転職活動の様子についてお伺いしました。

広告代理店からキャリアをスタート

―― まずは前職についてお伺いします。前職への入社を決められた背景について聞かせてください。

就活時は2つの軸で企業を探していました。
1つ目は、顧客の課題を解決することで価値を提供できること。2つ目は、何かしらものを作ったり、表現したりするなど、クリエイティブに関わる仕事ができることでした。
この2つの軸を満たすことができる仕事が、広告代理店だと思いました。
数ある広告代理店の中でも前職に決めたのは、会社の規模感と働く人達の人柄の良さでした。

とくに広告代理店の仕事は、これを売れば良いという決まった商材があるわけではありません。担当者によって提案の魅力や流れが大きく変わってきます。だからこそ、規模感や人柄が大切であると考えていました。

―― 前職での業務内容やミッションについて教えてください。

前職では入社して5年間、一貫して通販企業に対してウェブ広告やテレビ、紙媒体の提案をしていました。

営業職を2年半ほど経験した後、自ら希望してデジタルマーケティング室に異動し、2年半ほど業務を経験しました。

営業職としてのミッションは非常にわかりやすく、自分に与えられた売上、利益の目標を達成することでした。
一方でデジタルマーケティング室では、直接自分が売上利益に責任を持つことはありませんが、自分が担当している案件のクライアントの売上・利益がしっかりと伸びるように提案を行うことがミッションでした。

―― なぜ営業からデジタルマーケティング室に異動を希望したのですか。

入社当初からデジタルの分野に関わりたいという強い思いがあったからです。
営業職として働いた約2年半で、デジタル以外にもテレビや紙媒体の仕事を一通り経験できたため、当初から興味があったデジタルマーケティング室へ異動の希望を出しました。

「なぜ」を突き詰めて見えてきた自身の価値観・将来像

―― 順調なキャリアを歩まれていたかと思います。転職を考えるきっかけについて教えてください。

より課題解決に特化した専門領域でキャリアを深めていきたいと考えたからです。

どうしても広告代理店での仕事は媒体や手法ありきの提案となってしまいます。そうではなく、自社で事業を持っている会社で事業の変革や事業成長などの課題解決に携わりたいと考えるようになりました。

―― 転職活動に際して、何か不安などはございましたか。

エージェントの方がどこまで、私の希望や悩み、不安に向き合ってくださるのかが不安でした。
実は社会人2年目、3年目の時も一度他社のエージェントの方にご相談したことがありました。その際は、案件の紹介がメインで私自身の想いや希望、不安に向き合っていただけていないような印象でした。

一方で多田さんは最初にお会いしたときから、直接転職に関係ないと思うような話題も含めて自分に対して興味を持って話を聞いていただいている感覚がありました。

また、私が転職を漠然と考えていたときに、「それってなぜなのか、言語化しましょう」「なぜそう思っているんでしょう」と背景と目的を整理しながら一緒に転職活動を進めてくださいました。

なぜそう思うのか、といった自分の思考を深めていくことで自分でもうまく言語化できていなかった部分まで引き出していただきました。
この点は自分ひとりで転職活動をしていたらできなかったことだと思います。

一方的ではなく、転職活動を組み立てていくという感覚があり、とてもありがたかったです。

―― そうでしたよね。キャリアプランを一緒に策定するにあたって、安江さんの価値観を特定するために「なぜそう思うのか」「なぜそれを大事にしているのか」をかなり深掘りさせていただきました。今回の転職活動を通じて、ご自身の価値観について得た気付きや発見はありましたか。

元々は5年後、10年後といった将来のことを考えるのは苦手だったのですが、今回の転職活動は、自分の将来や中長期的な目標について真正面から考える良い機会となりました。
その結果、将来的に何か新しい事業やサービスの立ち上げに関わりたいと思うようになりました。
新しいことをしようと思ったときは、既存サービスの組み合わせやカスタマイズが手段の1つとなってきます。もちろん、全く今まで世になかった新しいサービスを生み出すことも重要ですし、今は自分がどのような意味での新しいことをしたいのかを探している段階です。

今回の転職活動を通じて、このように視野を広げて考えることができるようになったことは、私自身にとって大きな進歩だと思います。

複数社で内定獲得。模擬面接で鍛えた「回答内容」と「伝え方」

―― 安江さんの将来像や中長期的な目標を明確化するにあたって、私からはそれぞれの業界や企業、職種において身に付くスキルや経験の違いについてご説明させていただきましたね。

そうですね。正直、転職活動を始めた当時はどの業界に行きたいのか、自分がやりたいことがどのような環境であれば叶うのかも、わからない状態でした。

そこから、多田さんとの面談を通して自分がやりたいことを言語化し、さらにはその業界や企業で取り得る経験やスキル、その先のキャリアパスなどかなりじっくりとご説明していただきました。

そのため最終的には、各社に対して納得感を持って選考に進むことができました。

―― よかったです。「エージェントに紹介されたから」ではなく、ご自身が納得感を持って選考に進んでいくことはその後の選考の通過率という観点でも大事になってきます。実際の選考はいかがでしたか。

各社の選考において「多田さんと対策したところがちゃんと出てきた」といったことが何度もありました。
また、回答の内容だけではなく「伝え方」についても、指導していただけたことは私にとっては心強かったです。

「話しているときの熱量が伝わりづらい」という点は多田さんに指摘していただくまであまり自覚がなかったので、かなり意識をして選考に臨みました。

―― 選考ではビジョンへの共感が強く求められる場面が多いです。普段の面談の中で出てくる安江さんの熱量や、内に秘めている熱い想いを引き出せるように面接対策を行った結果が功を奏したのはとても嬉しく思います。

新しい価値を生み出すために。今後の目標とは

―― 結果として複数社の内定をいただきましたが、最終的な意思決定をしていくにあたって、企業の判断軸に何を置いていたのか教えていただけますか。

大きく分けて2つあります。
1つ目は、課題解決を得意とするマーケターとしてのキャリアを歩みたいので、市場規模の大きなところでチャレンジができるかどうかです。
2つ目は、よりスピード感を持ってPDCAが回せることです。間違っていても良いので、チャレンジして、出世して、次に回していくというスピード感が叶えられる場所かどうかを判断軸においていました。

内定をいただいた他の企業も大変魅力的ではあったものの、この2つの軸で考えた際に、現職が一番叶えられる環境であると感じ、現職に入社を決めました。

―― 現在、エムスリー社ではどのような業務をされているのでしょうか。

どうすればクライアントである製薬会社様の薬剤特徴を医師がより正しく理解し適切に処方するのか、といった課題解決のための提案を行う仕事をしています。 
具体的には、製薬会社様に対し「このような特徴を持つ御社の薬剤はこういった情報ニーズのある医師に十分に理解がされていない。結果、適切な治療が届かない患者さんが生まれている可能性がある。あらたなマーケティング戦略を取ることで医師、患者さんに御社の薬剤を届けましょう。エムスリーの持つデータやサービスがそれを可能にします。」といった提案をするのが今の仕事です。

あるものをただ沢山売りに行く営業ではなく、しっかりと相手の課題を読み取って、自社のサービスや事業を組み合わせることで「課題解決をするためにはこういうものが良いですよ」といった、提案を行うコンサル営業のような立ち位置です。

―― 職種自体が前職から大きく変化したと思いますが、壁にぶつかることや、難しいなと感じるポイントはありますか。

今回、広告代理店から転職したことで、求められる知識の幅が非常に深くなったと感じています。
広告代理店の営業をしている時は、お客様の課題に対して選択肢が幅広い中で、広く浅く媒体を提案し、お客様に刺さればさらに調べて、といったコミュニケーションでした。
一方で、現在は、当然自社サービスに対する理解は深く持ちつつ、想定される質問にもすぐに答えられる状態である必要があります。
代理店時代と現在を比較して「知っている」のハードルがかなり高くなったと感じています。

―― 転職活動時に考えていた「やりたいこと」について、エムスリーに転職して叶えられている実感はありますか。

はい。まだ転職して数ヶ月なので全てできているとは思いませんが、着実に知識をつけていけている実感はありますし、先輩方を見ていて今の仕事がこの先私がやりたかったことに繋がると感じています。

―― よいですね。今後エムスリーの中ではどのようなことに挑戦していきたいと考えていますか。

まずは今の部署で認めていただけるように結果を出していきたいと考えています。前職と比較してエムスリーはベンチャー精神に溢れた会社です。会社で働く仲間全員がストイックにお客様に向き合っていてとても刺激を受けています。私もすぐに結果を出して、お客様に感謝されたいという気持ちが強いです。

先々はエムスリーの中で新しいサービスを立ち上げるか、もしくは既存のサービスを組み合わせて新しい価値提供ができるようになるか、そのどちらかの路線を今は目指しています。

―― 新しい環境で良い刺激を受けながら、働かれているのですね。新しいサービスを生み出していくために今後もご活躍されることを応援しております。引き続きサポートさせていただけますと幸いです。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。



多田 有花| Yuka Tada

シニアエージェント

早稲田大学卒業後、富士通よりキャリアをスタート。
人事戦略室にて海外人材の採用から受け入れまで一貫して経験した後、CoEのメンバーとしてタレントマネジメントの構築や、報酬制度の導入・運用を担う。
その後、株式会社アサインにヘッドハントされ参画を決意。
現在は若手ハイエンド特化のキャリアアップ支援を行いながら、人員配置計画や採用方針の策定・実行をリード