入社後に社内表彰を受賞。価値観に合った転職を通した「自分なりの価値提供」とは

入社後に社内表彰を受賞。価値観に合った転職を通した「自分なりの価値提供」とは

右:爲石様

左:株式会社アサイン シニアエージェント 鈴 武大

大学を卒業後、多くの人の生活に関わり、顧客に自分なりの価値提供をしたいという想いから食品メーカーに入社された爲石様。
しかし、入社当初からあった「個人や消費者に関わりたい」という想いが、あることをきっかけに強くなり、転職活動へと踏み切ったそうです。

弊社シニアエージェント鈴とともに行った選考対策の様子や、入社後の日々についてお話を伺いました。

「過去の自分と同じ境遇の人の力になりたい」新卒で食品メーカーへ

── 新卒で食品メーカーに入社した経緯を教えてください。

新卒の就活時は2つの軸がありました。まず、多くの人に関わりたいということと、自分なりに顧客に価値提供をしたいという軸です。
元々私がアレルギー持ちで病気体質だったので、子どもの頃から食事に制限がありました。生活に必要不可欠な「衣食住」のなかでも、自分が食品に関わっていくことで、「アレルギーを持っている方たちの支えになりたい、助けになりたい」という想いがあり、食品業界に決めました。

新卒で入社した食品メーカーは、小麦粉や植物油脂などの食品原料を扱っている会社で、食品の中で一番川上の部分です。そのためその原料を使用してさまざまな食品が作られます。小麦粉からパンや麺、油を使う揚げ物など、いろいろな食の機会を通して、より多くの人の食生活に関われると思いました。

── 原料メーカーでの業務内容や目標はどのようなものでしたか。

目標としては売上額を追っていました。クライアントの法人企業の種類としては大きく4つありました。1つ目は、いわゆる専門商社や問屋さん。2つ目が小売店、いわゆるスーパーマーケットなどです。3つ目が外食産業の飲食店、4つ目が食品メーカーです。

── 入社当初は法人営業でも、消費者に近い領域をやりたかったのですよね。

そうですね。消費者に小売店営業の部門に行きたいと考えて入社しました。その部門の場合、料理教室の開催や企画で直接消費者に関わる機会があったので、そこに惹かれて「それをやりたいです」と最終面接でも話していました。

しかし入社後の配属先は法人企業向けの原料油を扱う部署で、就活時の希望は通りませんでした。

徹底的な選考対策。そこで気づいた自分の価値観とは

── 実際に転職活動をしようと踏み切った理由は何でしたか。

やはり消費者と関わる仕事がやりたいという気持ちはずっとあった中で、展示会(試食会)と呼ばれる一般のお客さんが来場されるイベントがありました。

弊社の原料を使用した食事や料理を振る舞うイベントで、そこで天ぷらをブースで揚げて提供していました。そのイベントを通して消費者の方から自社の商品を褒めていただけたり、「いつも使っているよ」という声を聞けたりするなど、それがとても嬉しかったです。

法人営業で目標達成した時も嬉しかったですが、それ以上に普段使ってもらっているお客さんからのお声を直接頂けるのが嬉しかったです。その機会が本来やりたかったことを思い出させてくれた感覚があり、転職活動に踏み切る大きな理由になりました。

── 転職活動はいかがでしたか。履歴書の作成など転職活動が着々と進んでいく中で不安はありましたか。

あまり話すことが得意ではないことが大きな不安でした。緊張すると上がってしまうタイプなので、面接を通過できるのかと不安を抱えていました。

── 転職活動での自分の価値観の気づきはどのようなものでしたか。

漠然と新卒入社時の想いがあって働いてはいましたが、やはり3年経つと自分の価値観がゴチャゴチャと散らかってしまっていました。

それを改めて鈴さんと話をしていく中で整理できました。自分の価値観の根源として何が大事なのかなど多くの気づきがありました。特に自分の価値観について学生時代の話に絡めて自己理解が深められたのはすごく大きかったです。

「なぜtoCがやりたいのに原料メーカーに就職したのか」という話の中で、鈴さんから「爲石さんは、目の前の個人の方への思い入れが強い」と助言をいただきました。自分の周りや過去について考えた時に高校時代の陸上部との関わりが強いことにも気づきました。

── 転職活動を進め、最終的な意思決定における判断軸はどのようなものでしたか。

入社を決めた会社から内定をもらった時点では、他社で選考待ちの状況でした。

決め手としては、最終的には面接で会った方々の人となりが大きかったです。1次選考とカジュアル面談、最終面接のすべてを通して、一貫して顧客志向の強い方々が多いという印象が決め手でした。ビジョンや社風、企業理念に顧客志向が表れていて、本当に顧客に寄り添える土台がある会社だと思いました。

面接で「どのような方々が活躍されているか」と質問をした時に共通して「顧客のためにどれだけ頑張っていけるかということを考えている人」という答えが返ってきました。働く人々と環境が決め手でした。

二人三脚での転職活動から念願の顧客志向が高い企業へ

── 現職ではどのような業務を担当されていますか。

職種としてはキャリアアドバイザーです。第二新卒の営業経験者を担当しています。
具体的な業務内容としては、カウンセリングや職務経歴書や面接対策などを日々行っています。担当が第二新卒の方なので、その人が持っている価値観を大切にしています。

私が鈴さんにやっていただいたように、根源的な部分はどのようなところなのか、その方と話をして、次を決めていくというところを自分のスタイルとしてやっています。

── 業務にあたって特に大事にしていることがありますか。

大事にしていることは、1人1人にかける時間や電話接点の回数を増やすようにしています。

効率は悪いかもしれませんが、1回の面談を通してすぐに求人を出すスタイルだと、分かりきれないことが多いと思っています。LINEなどのテキストコミュニケーションツールを活用する方法もありますが、それだけだと分からないこともあるので、電話の回数や話す時間を増やして、求職者の人となりを知るための時間を多く割いている傾向です。

── 電話でアプローチするからこそ知ることができる事はありますか。

1回目の面談で我々の場合は1時間の時間を取って求人をご提案するので、わかり切れないことがたくさんあります。LINEの文面が伝わらなかったり、どういう感情で話しているかディテールまでが分からなかったりします。
その一方で電話だと、話していく中で「実は…」と候補者に本音が出てくるケースが多いです。

現職では求人をカウンセリングの1回目の段階で送るスタイルですが、1回だけ話をした段階では幅広い求人の中からぴったりの求人を紹介するのは難しいです。正直に言うと求人数も多いですし、幅が広いです。
「なんとなく応募してしまいました」、「給料面だけを見ました」というケースがほとんどで、もっと本質的な提案がしたいと思っています。これは自分のポリシーの部分でもあり、接点回数を増やすことを大事にしています。

── 話を聞いていると現職は合っていらっしゃるかと思いますが、実際はいかがですか。

仕事への取り組み方の面でも自分が求めていた水準で、顧客志向が高いです。面接で感じた社内環境や顧客志向の強さは本当に間違っていなかったと思いました。

入社後社内表彰を受賞。今後チャレンジしていきたいこととは

── 中長期的な目標として、今後チャレンジしていきたいことは見つかりましたか。

転職活動時とは少し方向性が変わりますが、実は採用企業側とも関わり合いを持っていきたいと思っています。ご支援させていただいた転職者の方たちが、入社日を迎えて働き始める中で、入社後にどのように活躍されているのか、気になるようになりました。

ご支援させていただいた手前、どう頑張っているのかがすごく気になります。採用企業側の営業に行ったらそれが必ずしも叶うかどうかは分かりませんが、挑戦してみたい気持ちはあります。
先日、たまたまクライアント企業とお話しする機会をいただき、支援した方がどのように活躍されているのかといった話もお伺いできました。今の自分の仕事では見えていない範囲で、そういった折衝ができるのが魅力的でした。今のキャリアアドバイザーの仕事はもちろんやりつつ、採用企業とも関わりを持ちながら仕事をしていきたいと考えています。

私の理想としては転職支援だけではなく、「いい企業が決まりましたね」からもっとその先まで支援していきたいです。

── 先日は賞を受賞したと聞きましたが、それはどのような賞ですか。

社内表彰の受賞させていただきました。賞の内容は、過去の月の誰にどう提案したか、何件提案したか、誰にどれくらい架電したかなどが細かく出るのですが、そこの向き合い方が数字で変わったと分かる人を1人選定して、表彰されます。

今は少しずつ自分なりの価値提供を模索していきながら、それが本当にお客さんに通じて、結果として成果につながってきたところです。組織に貢献して、お客様にも自分のやってきたことを結果として身になる形で提供していきたいと考えています。

── 今転職してから、どのようなモチベーションで仕事をしていますか。

第二新卒を担当しているので、「頑張りたいけれども、今の仕事だと頑張り切れていない」といったご状況の方が多く、そういった人たちと日々対峙していきます。1人でも多くそういった方々が自身の仕事に前向きになれるような支援をしたいというのがモチベーションです。
モチベーションは、本当に入社当初から落ちずに高いモチベーションをキープしています。しんどい時もありますが、そこに対しての気持ちはずっと変わりません。

── モチベーション高く取り組まれている様子を聞くことができ、私としても嬉しいです。本日は貴重なお時間をありがとうございました。

鈴 武大|Takehiro Suzu

シニアエージェント

中央大学法学部卒業後、みずほ銀行よりキャリアをスタート。
法人向けの融資提案営業を経験した後、
本店営業部にて旧日本興業銀行の大手クライアントに向けた経営戦略の立案など財務アドバイザリーに従事。
その後、株式会社アサインにヘッドハントされ『転職の常識を変えていきたい』という思いから参画を決意。
現在はハイクラスの営業経験者に特化したキャリア支援を行う。