働く目的が見つからない人が自己分析をする上で気をつけたい3つのポイント

働く目的が見つからない人が自己分析をする上で気をつけたい3つのポイント

寄稿エージェント:新井 聖人

働く目的が見つからない人は自己分析をする上で、まずは見つめ直してほしい3つのポイントがある。

それは「やりたいことを見つけられない理由」、「転職活動において将来像が明確化することの重要性」、「将来像の見つけ方」である。

それぞれのポイントを以下、解説していく。

やりたいことが見つけられない理由

若い転職希望者の多くは「自分が本当にやりたいこと」や「自分の将来の夢」が見つからずに悩み続けている傾向がある。ただ、これらはどれだけ頭で考えたとしても答えが出ないケースが多い印象だ。

要は経験が圧倒的に足りていない。自身が何をやりたいのかを考えるにしても材料がない。解像度が足りてないからこそ、自身の向かうべき道を描きようがないのだ。

だからこそ考え方をシフトチェンジすべきである。20代や30代のうちは「何をやりたいか」のtodo型将来像ではなく「どうありたいか」であるBeing型将来像を考えるといいだろう。

todo型将来像で迷走してしまう4つの要因

「何をやりたいのか」のtodo型将来像で考えると迷走してしまう要因は4つに分けられる。

第1の要因として「何をやりたいか」を考えるためには、経験や実践が必須である。これが欠如しているとどうしても迷走してしまう。

本当に何をやりたいかと思う前に、まずは実際に体験する必要がある。なんらかの活動や、新しい趣味や仕事の領域と積極的に向き合っていくことで、自分にとってそれが有意義なものであるかどうかを初めて判断できるのだ。

第2の要因は、自分自身の関心と周囲からの評価にズレがあるケースだ。いわゆる自分がやりたいことと、周囲からの評価に乖離があるときに、自分の本当のやりたいことがぼやけてしまいがちだ。

他人の期待や社会的な規範に縛られて自分自身の情熱が不完全燃焼になってしまう。ゴールを見失うのも当然である。

第3の要因は想像力が足りずビジョンが明確でないケースだ。やりたいことを見つけていくためには自分自身の将来や理想的なライフスタイルを想像して、それに基づいて具体的な目標や目的を見つける必要がある。

目指すべき目的を見つけ、そこに辿り着くための目標を定める。こうした段取りができないのならば、「何をやりたいのか」「何をすべきなのか」はわからなくなってしまう。

そして最後にして最重要とも言える要因が「自己認識の欠如」である。

自身の価値観や興味対象、そもそもの能力や強みが何であるか。それらを理解しなければ「何をやりたいか」を見つける上で大きな壁となる。自身が何を求めており、自身には何が出来るのか。その解像度を高めることで、初めて自分に合った活動や職業を見つけられるのだ。

転職でキャリアアップする為に必要な4つのステップ

そもそも将来像を明確にする必要はなぜあるのか。将来を見据えず最適な条件だけを満たす転職をすると転職後のミスマッチにどうしても繋がってしまうからだ。

キャリアとは不可逆的なものだ。一度でも進めてしまうと、後戻りをすることができない領域になっています。それゆえにキャリアを積む際の選択はひとつひとつ慎重にする必要がある。

キャリアアップをする上で重要になる4つのステップをお伝えしていく。

将来像から逆算するのがコツ

まずは最初のステップは「将来像を明確化させる」。これがなければはじまらない。

最初のステップを踏んだなら、次のステップは「将来像に辿り着くために必要なスキルや求められる実績がなんであるかを認識する」だ。定めたゴールからどんどん逆算することで、最終的には何をすべきかが見えてくる。

3つ目のステップは「必要なスキルや求められる実績が取れるのはどんな環境なのかを知る」だ。これを考えずに転職したとして、のちのちに将来したいことに繋がる経験が得られないのなら無駄足になってしまう。

そして最後のステップは「その環境が整っているのはどんな業界や企業なのか」である。このように将来像から逆算したプランを練ることで、ぶれないキャリア戦略が描くことができ目指す理想像に着実に近づけるのだ。

将来像の見つける為の効果的な自己分析とは

これほどまでに重要な将来像であるが、自身の価値観に紐づいた将来像はいかにして見つければよいのか。自己分析が大事なのは言うまでもないが、その上で、客観的な視点からのフィードバックを得ていくことが非常に有効なのだとお伝えしたい。

他者から聞く客観的評価が自己分析を明確にする

自己分析を自己だけで完結させる必要はない。では、どんな他者が客観的な自身の姿を教えてくれるのだろうか。自身に近しい家族や友人が思いつくかもしれないが、残念ながらキャリアのプロではないことが多い。

やはり自分自身の価値観としっかり向き合ってくれる転職エージェントを利用するのが最適である。

どのような判断基準が効果的な自己分析に繋がるのか

過去を深掘りして分析をするにあたって、必要な判断基準は2つある。

それは「過去に選択が必要となった際にどのような判断軸で意思決定をしてきたのか」、そして「過去に困難な状況に陥った時にモチベーションを高く維持するために必要だった条件や環境はどんなものだったか」だ。 

この2つのポイントは、自身の価値観や個性、そしてなにより可能性を明確にしてくれる道筋となる。そこで見えた道をどのようにキャリアに結び付けていくのかは転職エージェントの腕の見せ所なのだ。