生命保険業界が抱える課題感とは。転職する際の強みと主な転職先を詳しく解説

生命保険業界が抱える課題感とは。転職する際の強みと主な転職先を詳しく解説

寄稿エージェント:新井 聖人

生命保険業界は少子高齢化やESGへの注力を背景に、まさに転換期を迎えている業界であり、さまざまな課題を抱えている。

そこで本記事では、生命保険業界の3つの課題、保険業界で活躍されてきた方ならではの強み、主な転職先を解説する。

生命保険業界から転職・キャリアチェンジをする際に活かしてほしい。

生命保険業界が抱える課題感

生命保険業界では、主に以下3つの大きな課題を抱えている。

・ 顧客ニーズの多様化
・ テクノロジー進化における対応
・ 信頼性と透明性

顧客ニーズの多様化

現在の社会情勢や経済状況は日々急速に変化しており、個々のニーズやリスクが多様化しているのが実情だ。

例えば、女性の社会進出の増加、病気・介護に対する考え方の変化などが挙げられる。

こういった顧客の多様なニーズに対応するために、柔軟な保険商品やサービスの開発が求められている。

テクノロジー進化における対応

テクノロジーの進化や人工知能AIの開発によって、生命保険業界でもビジネスプロセスや顧客体験が変化している。

テクノロジーの導入は、複雑な保険業界にとっての救世主になりそうだが、以下のような課題感もある。

・ セキュリティや個人情報の保護
・ AIの倫理的な使用に関する適切な対策

保険や金融に関する知識だけでなく、セキュリティ管理やデジタル分野への高い関心と幅広い知識が求められることを忘れてはいけない。

信頼性と透明性

保険業界において、顧客との長期的な信頼構築は欠かせない。

なぜなら、顧客にとって保険とは本人や家族の命やマネープランに関わるものであり、信頼できる人に任せたいと考えるからである。

そのためにも、誠実な営業活動・適切な情報提供・契約内容の透明性などが求められる。

また、コンプライアンスへの厳格な対応も不可欠だ。

過去に大手生命保険会社に金融庁が立ち入り検査を行った点を踏まえても、保険業界の信頼性と透明性に課題が残されているといえる。

生命保険業界から転職する際の強み

生命保険業界から転職する際の強みは、以下の3つだ。

・ 対人関係構築能力
・ プロジェクト管理能力
・ プレッシャーに対する耐性

対人関係構築能力

顧客との信頼関係構築は、生命保険業界で成功する上で必要不可欠だ。

なぜなら、生命保険は顧客にとって自身の将来や家族の保護に関わる重要な事柄であり、契約に対して不安に感じていることが大半だからである。

保険業界で活躍してきた人は、顧客との信頼関係構築のためのスキルが身についている。

対人関係構築能力を活かして、顧客のニーズを理解し誠実に対応することで、長期的な信頼関係を築けるのだ。

また、複雑な保険商品をわかりやすく説明して疑問を解消するためには、論理的な説明能力や適切な言葉遣いが重要だ。

さらに、顧客との関係構築をする上で重要な要素が「エンパシー」である。

エンパシーとは、自分と異なる価値観や考え方を持つ他人に対して、自己を投影し相手の考えや感情を想像する力のことだ。

保険の営業パーソンは、エンパシースキルを活かして、他分野でも最良な対人関係を構築し活躍できるだろう。

プロジェクト管理能力

保険業界では、複数の顧客やプロジェクトを同時に管理していく必要がある。

そのため、期限やタスクの優先順位を把握して、広角的にプロジェクトを推進させる能力が求められる。

例えば、以下の場面でプロジェクト管理能力が発揮されるだろう。

・ プロジェクトごとの目標設定管理
・ スケジュールの段取り
・ リソースの最適配分

保険業界で活躍している人は管理能力に長けており、これらは他分野でも重宝する能力である。

プレッシャーに対する耐性

生命保険業界では、目標の達成や顧客とのやりとりにおいて多くのプレッシャーを抱えている。

例えば、保険契約の獲得数や保険料の集計など数値目標を追い続けることに加え、顧客からの問い合わせやクレームに対応するプレッシャーもある。

顧客の期待に応えて成果を上げるためには、ストレスに耐性を持つことが重要である。

常に冷静さと客観性を保ちながら、目標に対して計画的に取り組める人は、どの分野に転職しても強い精神力を発揮できるだろう。

生命保険業界からの主な転職先

生命保険業界からの主な転職先には、以下の2つがある。

・ Fintech(金融×テクノロジー)
・ 人材紹介業界

Fintech(金融×テクノロジー)

Fintechは金融とテクノロジーを組み合わせた造語で、従来の金融サービスにAI・APIなどの技術を活用したサービスを指す。

Fintech業界は、今後さらなる市場規模の拡大が予想されている。

保険業界で培った金融知識を活かしつつ、顧客対応スキルやサービス志向のマインドセットで顧客との良好な関係構築ができると考えられる。

金融知識を活かしたい人や金融に関わり続けたい人は、Fintech業界の営業パーソンとして、キャリアを築いてみてはいかがだろうか。

人材紹介業界

人材紹介業界への転職では、対人関係構築能力やプロジェクト管理能力を活かして、高いバリューを発揮できる。

人材業界領域では、複数の顧客を同時並行で管理しつつ、一人の顧客に寄り添った提案が求められる。

そのため、人材業界におけるプロジェクト管理は生命保険業界で培ったスキルが生きるというわけだ。

生命保険業界からの転職なら、ぜひ転職エージェント「ASSIGN」に相談してほしい。

業界に精通したアドバイザーが、あなたの価値観に合ったキャリアや求人を紹介することが可能だ。