インサイドセールスが担う3つの役割や身につくスキルとキャリアについて

インサイドセールスが担う3つの役割や身につくスキルとキャリアについて

寄稿エージェント:有郷 菜花

インサイドセールスとは、主にアポイントの獲得や商談、そして契約締結までをウェブ会議システムや電話などで行うことを指す。

一言でインサイドセールスと言っても、企業の規模や商材によって役割はさまざまだ。

そこで、本記事では「インサイドセールスの役割」「インサイドセールスが求められる背景」そして「スキルとキャリア」について解説する。

インサイドセールスの3つの役割

インサイドセールスには、大きく3つの役割が存在する。

SDR(Sales Development Representative)

主に問い合わせからお客様との商談機会を創出する。

マーケティング活動によって獲得した、見込み顧客の個人情報を用いて行うインバウンドセールスが主になるケースが多い。

ただ、新規で獲得するリードが少ない場合や、特定の営業の商談供給数が足りない場合がある。

その際には、過去に獲得したリードや失注した商談、今までに問い合わせや商談履歴のない企業へのアウトバウンドコールなどを活用する。

BDR(Business Development Representative)

ターゲット企業を選定し、主に手紙やアウトバウンドコールによって商談機会を創出する。

また、場合によっては同一企業内で複数の商談機会を獲得するのが特徴だ。

SDRは、中小企業やスタートアップと呼ばれる新興企業群をターゲットにすることが多い。

他方で、BDRは大手企業をターゲットとするケースが一般的だ。

ターゲットが大手企業、もしくは市場が限定的になることから、量ではなく質に注力した戦略的なアプローチが必要になる。

【アプローチ手法の例】

CxO(chief executive officer)レター

  • 企業情報を集め、仮説を立てる
  • 手紙に商談したい旨を記載し、実際に送付
  • 手紙が届いたタイミングで電話をかけて商談獲得を目指す

オンラインセールス

客先に訪問せずにオンライン商談を進め、積極的な契約締結までを行う。

オンラインセールスは、2020年に端を発したコロナ禍の影響で一気に認知度が拡大した。

これにより、生産性の高さからそれまでは難しいとされていた大手企業への営業活動も、オンライン商談で代替されるようになった。

上記3つの役割を、企業規模や目的に応じて組み合わせることで、インサイドセールスの組織は成り立つ。

そのため、企業によってインサイドセールスの業務内容が異なる場合がある。

カウンターパートが、大企業かつ高額商材の場合は、商談獲得までがインサイドセールスの業務範囲となり、SDRとBDRの同時運用が適切だろう。

一方で、カウンターパートが中小企業かつ低単価商材の場合は、インサイドセールスがクロージングまで行うオンラインセールスで対応可能だ。

なぜインサイドセールスが必要とされるのか

SaaSのイメージが強いインサイドセールスだが、今では通信・金融・製造業など多種多様な企業で導入されている。

なぜここまで必要とされるのだろうか、そのポイントを大きく3つの視点から解説していきたい。

顧客の購買行動の変化

従来、顧客の購買行動はマス広告から商品やサービスの情報を取得し、資料請求などへ移行するのが基本であった。

最終的に営業職は、これらの顧客に対して提案営業を行うことで、購入の後押しをしていたわけだ。

しかし、インターネットや小型端末の普及に伴い、主戦場はマスからデジタル領域へとシフトしている。

そのため、顧客が自ら検索エンジンやWeb広告を通して取得したい情報を入手できるようになったのだ。

顧客が企業に出会ったときには、57%の購買プロセスが完了すると言われるようになったのも、このような理由があるからだ。

現代は時代の変化に合わせて、多くの企業がマーケティングに注力している。

Webサイトの改修、デジタル広告などのマーケティング活動の結果、これまでより多くのリードを獲得できるようになった。

一方で、獲得リードを活用しきれていないという課題も生じている。

営業は受注確度の高いリードにアプローチすると、残りの見込み確度の低いリードは後回しか、最悪の場合放置されてしまう。

そこで必要とされるのがインサイドセールスというわけだ。

サブスクリプションモデルの台頭によるビジネスモデルの変化

継続的な商品のアップデートが行われるサブスクリプション型の営業は、売り切り型と比べると、業務負担は大きく複雑である。

その結果、業務負担軽減のために分業スタイルでのインサイドセールスに対してニーズが高まった。

キャリア思考の変化

ゼネラリストからスペシャリストへとキャリア構築の志向性が変わってきたことも理由の一つだ。

インサイドセールスで、スペシャリストを目指す人が増えている理由は以下が挙げられる。

  • 働き方の柔軟性
  • スペシャリストが少ない希少性
  • マーケティングやセールスへキャリアを転換しやすい汎用性

インサイドセールスには、さまざまなWebアプリケーションを使い分ける適応力が必要であり、さらにはマーケティング領域との連携も欠かせない。

つまりスペシャリストとしてのキャリア形成はもちろん、この後ご紹介するように、親和性の高い別領域にも幅広い知見が身につくのだ。

インサイドセールスで身につくスキルとキャリア

インサイドセールスで身につくスキルとキャリアについて紹介していきたい。

身につくスキル

インサイドセールスの主な業務範囲は商談獲得である。ただ、そのなかで求められるスキルは多岐にわたる。

具体的には、以下の通りだ。

  • BANTだけでなく、顧客のニーズや背景をくみ取るヒアリング力
  • 顧客の課題を特定し、課題改善に向けて打つ手を提案するコンサルティング力
  • 多くのリードに優先順位をつけてアプローチを行う段取り力
  • 獲得情報を適切にフィールドセールスへ連携し、受注へつなげるための伝達力

インサイドセールスのキャリア

セールスとしてのキャリア一例は以下の通りである。

  • IS(インサイドセールス)からFS(フィールドセールス)へ
  • ISからCS(カスタマーサクセス)へ
  • ISから他業界のセールスポジションへ

また、リードを創出するマーケティング部門とのつながりもあることから、マーケティング部門へのキャリアチェンジも可能だ。

本記事では、需要が増しているインサイドセールスの役割やスキル、キャリアについて紹介した。

転職を検討中の場合には、ぜひインサイドセールスへの転職事例も豊富な弊社へご相談いただきたい。