需要が拡大し続けるWebマーケティング。代表的な手法と活用方法に迫る

需要が拡大し続けるWebマーケティング。代表的な手法と活用方法に迫る

寄稿エージェント:松井 郁也

Webマーケティングの重要性は年々高まっており、将来性の高さは疑う余地がない。

ただ、Webマーケティングという言葉を知っていても、「具体的に何をするのか」「なぜ重要視されているのか」を理解できていない方も多いのではないだろうか。

そこで今回は、Webマーケティングの代表的手法とその活用方法について解説したい。

Webマーケティングとは

Webマーケティングとは、インターネットを通じて商品やサービスを「届けたい人」に届け、購買を促す活動である。

使用する手法は、SEOやリスティング広告、アフィリエイト広告などさまざまだ。

Webマーケティングでは、使用する手法を間違えると期待通りの集客は実現できない。

商品やサービス、さらには「届けたい人」に合った手法を選定しなければ、なかなか効果は見込めないのだ。

ここからは、Webマーケティングの代表的な手法と各手法の活用方法について触れていきたい。

SEO

SEOとは、「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」の略だ。

Webサイト全体の構成やコンテンツ(記事)を最適化し、検索エンジンにおける表示順位を上げることを目的とするマーケティング手法である。

SEOは、検索エンジンで上位に表示されればユーザーの目に留まりやすくなり、アクセス数の増加が期待できる。

ただ、アクセス数を増やすことが最終的な目的ではない。

SEOの最終目的は、おのおのが定めたコンバージョン(商品の購入・お問い合わせ・資料請求など)であり、これらを見据えた上で施策を打つ必要がある。

SEOのメリット・デメリット

<メリット>

  • 上位表示できている期間なら、追加コストをかけず安定して集客し続けられる
  • Web記事の掲載費やクリック費用などは発生しないので、コストがかからない

<デメリット>

  • 検索エンジンに上位表示されない限り、集客できない
  • 上位表示させるまでに工数・時間がかかる
  • 検索エンジンのアップデートに合わせ、最新のトレンドを押さえる必要がある

リスティング広告

リスティング広告は検索連動型広告とも呼ばれ、検索エンジンに表示されるテキスト広告である。

リスティング広告ではユーザーが検索したキーワードに合った広告を表示でき、事前に設定した予算分だけ広告を掲載することが可能だ。

広告を表示するターゲットを細かく決められるので、工夫次第でニーズ・興味が明確なユーザーにアプローチすることもできる。

リスティング広告のメリット・デメリット

<メリット>

  • 予算を投下すればすぐに広告が配信され、即効性がある
  • ターゲットをピンポイントに設定できるので、コンバージョンにつながりやすい
  • クリック単価数百円など少額から広告を配信できる

<デメリット>

  • 継続して広告費をかけて配信し続けなければ、集客効果が見込めない
  • 人気のあるキーワードで広告を配信する場合コストが高騰する
  • 検索結果の画面に「広告」というテキストが載るため、一定数避けるユーザーが存在する

アフィリエイト広告

アフィリエイト広告とは、成果報酬型広告のことである。

サイト運営者やブロガーなどのアフィリエイターに商品やサービスを宣伝してもらい、コンバージョンが発生した場合には、その対価として広告費を支払う仕組みだ。

アフィリエイト広告は、広告を配信するだけでは費用が発生しない。

広告からコンバージョンされたときに初めて広告費が発生する点が大きな特徴だ。

アフィリエイト広告のメリット・デメリット

<メリット>

  • コンバージョンするまで広告費が発生しないため、費用対効果が高い
  • SEO、SNS、メルマガなどさまざまな媒体で集客ができる

<デメリット>

  • 広告主とアフィリエイターを仲介するASP(Affiliate Service Provider)に登録するには、初期費用+月額固定費がかかる
  • アフィリエイターに選ばれないと広告が掲載されない
  • アフィリエイターによっては意図しない訴求をされてしまう可能性がある

SNS広告

SNS広告とは、LINE・Twitter・Facebook・Instagram・TikTokなどのプラットフォームに配信する広告のことである。

SNS広告は、ユーザーがSNSに登録している情報を踏まえ、詳細な条件を設定(ターゲティング)して広告を配信できる。

また、訴求内容によってはユーザーによる拡散が狙えるのが特徴だ。

SNS広告のメリット・デメリット

<メリット>

  • 広告費が比較的低く、費用対効果が高い
  • 動画や画像などを通して視認性を高められるので、クリックされやすい
  • ユーザー同士での拡散効果が見込める

<デメリット>

  • 広告のクリエイティブが魅力的でなければ、目に留まる可能性が低い
  • ターゲティングの精度を高めていかなければ効果が出にくい
  • 中高年向けの商品・サービスでは活用しづらい

全てのWebマーケティング手法に共通した3つの特徴

Webマーケティングは、上記で紹介したような手法によってさまざまなメリット・デメリットがある。

ただ、どのWebマーケティング手法にも共通しているのは「数値化」「スピード」「個別化」という3点の特徴だ。

Webマーケティング手法は効果を数値で測りやすく、かつその数値を日次や週次で測定できる。

そのため、広告の改善や新規入稿をスピーディーに進められる。

また、細かなターゲティングにより「届けたい人」に広告を届けられるのも魅力だろう。

これらの特徴を踏まえ、Webマーケティングならではの特性を活かした目標・戦略策定や広告運用、分析を実施することが重要だと言える。

Webマーケター・デジタルマーケターとしてのキャリア

Webマーケター・デジタルマーケターは、日本の労働人口で見ると0.03%しかいないと言われている。

労働市場のなかでは非常に少ない職種だが、一方で市場のニーズは非常に高い。

企業側の目線で考えれば、「いかに採用するか」だけでなく「いかに育てるか」という観点も重要となっており、未経験からの転職も実現可能な職種となっている。

Webマーケティングの特徴である「数値化」「スピード」「個別化」に強みを持っている方なら、ぜひ今後のキャリアの選択肢として考えてみていただきたい。